ソロキャンプを始めるにあたり、「どのような道具を揃えれば良いのか?」や「全ての装備を揃えるとどれくらいの費用がかかるのだろう?」という疑問を持つ方は多いでしょう。自分だけの時間を過ごすソロキャンプは、特に週末にひとりで静かに過ごしたいと願う人々にとって魅力的です。ソロキャンプに興味を持ち、デビューを考えている方々も増えています。
本記事では、ソロキャンプ初心者の方々に、必要な装備を具体的にご紹介します。これを読めば、ソロキャンプに必要なものをどこから揃えればいいかの悩みがすぐに解消されるでしょう!
ソロキャンプに必要な道具は何を揃えればいい?
ソロキャンプでは、グループキャンプと異なり、全ての決定を自分の好みに合わせることができます。誰にも縛られることなく、自分だけの時間を楽しみ、大自然の中で美味しい食事を満喫することが大きな魅力です。
ソロキャンプには多様なスタイルがあります。野営を選ぶのか、キャンプ場を利用するのか、山に行くのか、それとも川や海の近くか。そして、車、バイク、あるいは徒歩でのソロキャンプなど、場所や移動手段によって必要な道具は異なります。
しかし、どのスタイルのソロキャンプでも共通して「キャンプ泊のために最初に揃えるべき必須のキャンプ道具」があります。今回は、それらの必要不可欠なキャンプ道具をご紹介します!
①テント
②寝袋・シュラフ
③マット・コット
④チェア
⑤テーブル
⑥ランタン(照明・ライト)
⑦クッカー
⑧調理道具(カトラリー・ナイフ・まな板)
⑨クーラーボックス
⑩バーナー
⑪焚き火台
上記で紹介した必要な道具の詳細なスペックや、その他に必要となるアイテムは、移動手段やキャンプ地の気温などの条件に応じて選択します。
「夏」「冬」にキャンプへ行く際のおすすめキャンプ道具
ソロキャンプ初心者には、春や秋の涼しい季節のキャンプが特におすすめです。この時期は、必要な道具が少なく、快適に過ごしやすいのが特徴です。
しかし、夏や冬のキャンプでは、より慎重な準備が必要です。これらの季節には気温や環境が厳しいため、適切な道具を選ばないと大きなリスクにつながる可能性があります。
夏キャンプの必需品
- コードレス扇風機:夏の暑さ対策には欠かせません。寝るときも快適に過ごせるように、風通しの良いテントもおすすめです。
- 虫除けグッズ:虫除けスプレー、蚊取り線香、虫除け機能付きランタンなど、虫対策も万全にしましょう。
冬キャンプの必需品
- 厚手の寝具とストーブ:冬は寒さ対策が重要です。厚手の寝袋やマット、スカート付きテント、ストーブが必要です。
- 電気毛布やホットカーペット:電源が利用できる場合、これらを使うとさらに快適です。電気が使えない場合は、湯たんぽや防寒着で寒さをしのぎましょう。
ソロキャンプに必要な各道具のメリット・デメリット
テント
ソロキャンプに適したテントの種類とその特徴を紹介します。各テントは独自のメリットとデメリットを持ち、キャンパーの好みや用途によって選ばれます。
ワンポールテント
- メリット:
- 設営・撤収が簡単
- 高い天井で開放感がある
- デメリット:
- 中央のメインポールが邪魔になることがある
- ペグを打たないと自立しない
- デッドスペースが多く、有効利用スペースが限られる
ドームテント
- メリット:
- 自立するので設営場所を選ばない
- 風の影響を受けにくい構造
- デッドスペースが少ない
- デメリット:
- ソロ用は天井が低いモデルが多い
パップテント
- メリット:
- 無骨なスタイルが楽しめる
- 入り口を跳ね上げると開放感がある
- デメリット:
- 天井が低く、居住スペースが狭いモデルが多い
- インナーテントが付属していないことが多く、虫除け対策が必要
ツールームテント
- メリット:
- 前室が広く、居住性に優れている
- 雨の日でもタープを建てる必要がない
- デメリット:
- 収納サイズが大きく、重いモデルが多い
- 設営・撤収が手間のかかるモデルが多い
テント選びは、キャンプのスタイルや条件によって異なります。重量、耐久性、設営のしやすさなど、自分のニーズに合ったテントを選ぶことが大切です。
寝袋
ソロキャンプにおける寝袋の選び方にはいくつかの重要なポイントがあります。寝袋は大きく、形状によってマミー型と封筒型、中綿の素材によってダウンと化学繊維に分けられます。それぞれの特徴と利点を理解することが大切です。
封筒型寝袋
- メリット:
- 圧迫感が少なく、快適
- 2つを連結して大型サイズにできるモデルが多い
- ファスナーを全開にして掛け布団のように使用可能
- デメリット:
- マミー型に比べて保温性が劣る
- 重く、かさばるモデルが多い
マミー型寝袋
- メリット:
- 密着性が高く、保温性に優れる
- 軽量で収納サイズがコンパクト
- デメリット:
- 封筒型に比べて圧迫感がある
ダウン寝袋
- メリット:
- 軽量で保温性に優れる
- 収納サイズがコンパクト
- デメリット:
- 化学繊維に比べて高価
- 濡れると保温性が大幅に低下
化学繊維寝袋
- メリット:
- 価格が安い
- 手入れが簡単
- 濡れても保温性が落ちにくい
- デメリット:
- 重く、かさばる
さらに寝袋選びにおいて重要なのが「快適温度(コンフォート温度)」です。これはその寝袋で快適に眠れる温度の目安を示します。キャンプの行き先や季節に応じて、夏用(5〜10℃)、3シーズン用(-5℃〜5℃)、冬用(-5℃以下)などを選ぶと良いでしょう。これらのポイントを考慮して、自分に合った寝袋を選ぶことが大切です。
マット
ソロキャンプでの快適な睡眠を支えるキャンプマットは、その種類によって異なる特性を持ちます。主に3つのタイプがあります:クローズドセルマット、エアーマット、インフレーターマット。それぞれのメリットとデメリットを理解することが大切です。
クローズドセルマット
- メリット:
- 低価格で手に入る
- 軽量で持ち運びが容易
- 使用が簡単(広げるだけ)
- 丈夫で長持ちする
- デメリット:
- 薄いため、地面の凹凸が感じられることがある
- 高い断熱性は期待できない
- コンパクトに収納するのが難しい
エアーマット
- メリット:
- 収納サイズが小さく、軽量
- 地面の凹凸を感じにくい
- デメリット:
- パンクのリスクがある
- 空気を入れるのが手間
- 浮遊感のある寝心地が苦手な人もいる
インフレーターマット
- メリット:
- ウレタンフォームと空気の組み合わせで寝心地が良い
- 小さな穴が開いても使用可能
- デメリット:
- パンクするリスクがある
- 収納時に手間がかかる
- クローズドセルマットやエアーマットに比べて重い
キャンプマットを選ぶ際には、快適性、耐久性、持ち運びやすさ、設営のしやすさなどを考慮すると良いでしょう。自分のキャンプスタイルや環境に合わせて最適なマットを選ぶことが重要です。
コット
アウトドアでの快適な睡眠を提供するコット(簡易ベッド)は、主にローコットとハイコットの2種類に分けられます。さらに、柔軟性を求める方には、高さ調節可能な2WAYコットもおすすめです。
ローコット
- メリット:
- 安定感があり、安心して使える
- 軽量かつコンパクトで、持ち運びに便利なモデルが多い
- 天井の低いテントでも圧迫感が少ない
- デメリット:
- 地面の熱や冷気、虫の影響を受けやすい
ハイコット
- メリット:
- ベンチとしても活用できる
- コット下を収納スペースとして使用可能
- 高さがあるため、地面からの熱や冷気、虫の影響を受けにくい
- デメリット:
- 天井の低いテントで圧迫感を感じやすい
- 重くてかさばるモデルが多い
選択に迷った場合、高さ調節が可能な2WAYコットは、多様なシチュエーションに対応できるため、特におすすめです。自分のキャンプスタイルや使用するテントの種類に合わせて、最適なコットを選ぶことが大切です。
チェア
ソロキャンプに適したチェアは、使用する環境や個人の好みに応じて選ばれます。主にローチェア、ハイチェア、座椅子などの形状があり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。特に小型テントでの使用を考慮する場合、圧迫感が少なくコンパクトに収納できるモデルがおすすめです。
ローチェア
- メリット:
- 焚き火をする際に適しており、リラックスしやすい
- 足を前に投げ出してくつろげる
- デメリット:
- 立ち上がる際に腰への負担が大きい
ハイチェア
- メリット:
- 立ち上がりやすく、腰への負担が少ない
- デメリット:
- テント内で使用すると圧迫感を感じることがある
座椅子
- メリット:
- 天井が低いテントでも使用しやすく、圧迫感が少ない
- 収納サイズが比較的コンパクト
- デメリット:
- 地面からの熱や冷気の影響を受けやすい
ソロキャンプにおいては、使用するチェアがキャンプの快適性を大きく左右します。スペースの制約、持ち運びの容易さ、快適さなど、自分のニーズに合ったチェアを選ぶことが重要です。
テーブル
ソロキャンプでのテーブル選びは、使用するテントのサイズやキャンプのスタイルによって異なります。一般的に小型テントではローテーブルが適していますが、複数人でのキャンプや大型テントを使用する際は、高さ調節が可能な2WAYテーブルも良い選択肢になります。
ローテーブル
- メリット:
- 焚き火との組み合わせがしやすい
- 天井の低いテントでも使いやすい
- 収納サイズがコンパクト
- デメリット:
- 天板が狭く、多くの物を置くのには向いていない
ハイテーブル
- メリット:
- 立った状態での調理や作業がしやすい
- 天板が広く、多くの物を置けるモデルが多い
- デメリット:
- 狭いスペースでは使いにくく、圧迫感を感じることがある
キャンプのスタイルやテントのサイズに応じて、ローテーブルとハイテーブルのどちらか、または両方の特性を兼ね備えた2WAYテーブルを選ぶと良いでしょう。テーブルの選択はキャンプの快適性を大きく左右するため、慎重に選ぶことが重要です。
ランタン(照明・ライト)
ソロキャンプでのランタン選びは、安全性、使い勝手、携行性などを考慮して行うことが重要です。特にオイルランタンとLEDランタンは、それぞれの特徴を理解し選択することが推奨されます。
オイルランタン
- メリット:
- 暖かみのある灯りで心地よい雰囲気
- デメリット:
- 風の影響で灯りが消えることがある
- 火を使用するため、扱いに注意が必要
- LEDランタンに比べランニングコストが高め
LEDランタン
- メリット:
- 火を使わないため、テント内でも安全に使用可能
- 風の影響を受けず、安定した照明
- ランニングコストが低い
- デメリット:
- 実際の炎と比べて、光が味気なく感じられることも
安全性や使い勝手を考慮したい場合、LEDランタンがおすすめですが、雰囲気を重視する場合はオイルランタンが良い選択となるでしょう。自分のキャンプスタイルに合わせて適切なランタンを選ぶことが大切です。
クッカー
キャンプでの料理を楽しむためのクッカー選びでは、素材が重要なポイントです。チタン、アルミ、ステンレスの3つが定番素材で、特に軽量性を優先する場合はチタンやアルミのクッカーが適しています。
チタンクッカー
- メリット:
- 強度が高く、非常に軽量
- 食品の風味を損なわない
- デメリット:
- 焦げ付きやすく、炒め調理には不向き
- 価格が高め
アルミクッカー
- メリット:
- 軽量で持ち運びに便利
- 価格が手頃
- 熱伝導率が高く、調理しやすい
- デメリット:
- 強度が低く、衝撃により変形しやすい
ステンレスクッカー
- メリット:
- 錆びにくく、強度が高い
- 熱伝導率が低い為、保温性に優れている
- デメリット:
- 焦げ付きやすく、炒め調理には不向き
- 重量がある
クッカーの選択では、料理のスタイル、持ち運びのしやすさ、耐久性などを考慮することが重要です。チタンやアルミは軽さを重視するキャンパーに、ステンレスは強度と保温性を求めるキャンパーに適しています。
クーラーボックス
キャンプで食材を運ぶ際に欠かせないクーラーボックスには、ハードクーラーとソフトクーラーの2つの主要なタイプがあります。それぞれの特徴を理解することが、適切な選択につながります。
ハードクーラー
- メリット:
- 保冷力が高く、食材を長時間新鮮に保つことができる
- 外部からの衝撃に強く、食材へのダメージを最小限に抑える
- テーブルや椅子の代わりにも使用可能
- デメリット:
- 重く、場所を取るため、持ち運びに不便
ソフトクーラー
- メリット:
- 軽量でコンパクトに折りたためるため、持ち運びが容易
- 柔軟性があり積載時に隙間に収めやすい
- デメリット:
- ハードクーラーに比べて保冷力が劣ることが多い
- 外部からの衝撃に対して脆弱
キャンプでのクーラーボックス選びでは、持ち運びのしやすさ、保冷力、耐久性などを考慮することが重要です。ハードクーラーは長期のキャンプや大きな食材の保存に、ソフトクーラーは日帰りや短期のキャンプ、スペースの限られた場所での使用に適しています。
最後に
ソロキャンプの荷物を軽量化し、コンパクトにするためには、いくつかのポイントを考慮する必要があります。
まず、持ち物の必要性を見直し、さらに軽量化できる余地を探しましょう。例えば、軽量なダウンの寝袋やエアマットを選ぶ、テントではなくタープを利用する、暑い季節は焚き火台を省略するなどの工夫が効果的です。
また、嵩張りがちな食器やクッカーは、重ねて収納できるスタッキングタイプを選ぶことで、スペースを有効に活用できます。
ソロキャンプでは、ファミリーキャンプの道具と比較して、軽量性や収納サイズなどの異なるポイントに注目することが大切です。自分にとって最適なキャンプ道具を選ぶ過程は、キャンプの楽しさの一部です。
キャンプにおける基本的なルールやマナーを守りながら、自分だけのソロキャンプ道具を用意し、自由なアウトドア時間を満喫しましょう!
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